国立府中インターを降りて、谷保天満宮方面へ。
甲州街道沿いでもひときわ目立つ大きな門と塀、奥にある赤い屋根のお屋敷。
いったいどんな人が住んでいるんだろう?と、ずっと気になっていました。
国登録有形文化財に指定され、国立市に寄贈された「本田家住宅 主屋・薬医門」。
この「薬医門」は馬に乗ったままくぐれるという大きな門です。
今回は、文化財ウィークで一般公開されているため、門が開いている貴重な場面です。
この「薬医門」に 見覚えのあ方も多いと思います。
そう、「国立歩記」の2018年秋号の表紙がまさにこちらでの撮影です。
中に入ると、主屋の屋根が剥がれ痛々しい状態です。
今年の台風の強風で屋根にかけられていた鉄の板が飛んでしまったとのこと。
おかげで中が見られるのですが、なんと、中は茅葺屋根!
鉄板で屋根を守っていたんですね。
客人が出入りした玄関。
屋号の「大観堂」が掲げられています。
土間から見た室内の様子。
土間から室内を見ると、まだまだ生活感を感じますね。
来年には、耐震工事が入るため、このような様子を見られるのは最後だったのかもしれません。
懐かしさを感じる縁側。
本田家で撮影を行った映画「シュトルム・ウント・ドランクッ」の印象的なシーンでも登場します。
一般公開の期間中は、くにたち観光案内人のみなさんが常駐し、丁寧に説明してくださいました。
見学者が次から次に来場しお忙しそうでした。
昨年の見学者が300人程のところ、なんと今年は1000人以上が訪れたそうです!
もしや「国立歩記」効果?だとしたら嬉しいですね。
「本田家住宅」の特別公開は10/27(土)~11/4(日)に行われ、現在は公開されていませんが、保存されてきた貴重な書画や資料などを、くにたち郷土文化館で展示しています。
12/9(日)まで、企画展「本田家と江戸の文人たち」を開催中です。
江戸後期に「江戸の三筆」と呼ばれたカリスマ的書家の市河米庵の書など、主に本田家10代目当主本田昻斎(ごうさい)と交流のあった、江戸の文人たちの作品を紹介しています。
また、新井玄白の「解体新書」も展示されています。
そして、新撰組ファンにとっては、少々ショッキングな展示もありますよ。
エントランスには、現在の14代目当主 本田咊夫(たかお)さんの詩が置かれていました。
この「願い」とともに、「本田家住宅」は未来へと保存されていきます。
耐震工事が完了したら、また訪れたいです。
企画展「本田家と江戸の文人たち」
2018年10月27日(土)~2018年12月9日(日) 9:00~17:00(入館は16:30まで)
くにたち郷土文化館 国立市谷保6231
042-576-0211
アクセス
「本田家住宅」についてのお問い合わせ
国立市教育委員会 生涯学習課 社会教育・文化財担当