深い親愛に結ばれた、スリランカと日本の物語

夏号の国立歩記では、スリランカ出身のロシャンさんに、
暑い夏にぴったりなスリランカカレーのレシピを教わりました。

ロシャンさん、原田良子さんによる夫婦ユニットRosamala(ローサマラ)では、
本場スリランカのカレーの作り方を参加者に伝授しながら、
スリランカの暮らしや文化なども一緒に伝えています。

スリランカと日本には、歴史上でも深い関係があることをご存知ですか?

時はさかのぼり、1951年のサンフランシスコ講和会議。
戦勝各国による日本の分割占領案が押し進められていたとき、
当時のスリランカの首相、ジュニウス・リチャード・ジャヤワルダナ氏の歴史的な名演説が始まりました。

演説の中で、ジャヤワルダナ氏は日本の分割占領への反対の意として、
「アジア諸国民は日本は自由であるべきだと切望する。それは日本に対して抱いていた高い尊敬の為」
と述べ、アジア共通の文化の礎となっていた仏教の始祖、ブッダの
「憎しみは憎しみによって止まず、愛によって止む。(hatred ceases not by hatred, but by love)」
という言葉が引用されました。

諸外国がどのように日本を分割するかを講じていた中、この演説は聴衆を驚かせました。
会場は、窓ガラスが震えるほどの大きな賞賛の嵐に包まれたそうです。
そうして日本は占領を免れ、国際社会復帰への大きな足掛かりを得ることができました。

ジャヤワルダナ氏と日本の親交はその後も続いていきました。
彼が亡くなる際には「自らの角膜のひとつはスリランカ人に、もうひとつは日本人に提供して欲しい」
と言い遺すほど、日本への深い親愛を抱いていたそうです。

日本とスリランカの友好の証である、ジャヤワルダナ氏の記念碑は、
実は、鎌倉大仏の境内にひっそりと佇んでいます。
鎌倉へ旅行に訪れることがあれば、この記念碑を探してみて
スリランカと日本の深い親愛関係に、想いを馳せてみてはいかがでしょうか。

朝昼晩、毎食カレーを食べているスリランカでは、
「カレー」と一口に言い表せられないほど、カレーのレシピが豊富。
その時期の旬の野菜を取り入れた、日本で言うところの炊き込みごはんのような感覚が近いかもしれません。

ブログでは、ロシャンさんに教わった
ピリッと辛いカレーにもぴったりな「ゴーヤのサラダ」のレシピを紹介します。

材料(6人分)
ゴーヤ…………2本
水菜……………3束
ミニトマト……1/2パック
たまねぎ………1/4個
ししとう………2本

A ターメリック………小さじ1/2
 塩……………………小さじ1

B かつおぶし…………2つかみ
 塩……………………小さじ1
 レモン汁……………1/4個分
 ブラックペッパー…少々

作り方
1 ゴーヤを細い輪切りにし、Aを混ぜる。
2 1を茶色くなるまで油で揚げる。
3 水菜は食べやすい大きさに切り、ミニトマトは縦4等分、たまねぎは薄くスライス、ししとうはワタを取って細切りにする。
4 3にBを加えて和える。最後に、こんがり揚がったゴーヤを混ぜ合わせる。

薄く切ったゴーヤをかりっと揚げれば、ゴーヤ特有の苦味が抑えられ、ほんのり甘く香ばしく、食感のアクセントにもなってくれます。
この夏ゴーヤがたくさん手に入ったら、ためしてみてはいかがでしょうか。

Rosamala(ローサマラ)
国分寺市富士本1-28-57 富士本ハイツ1-202 アトリエさんかく窓のおうち
042-505-8895
スリランカカレー教室、イベントのお知らせはブログをご覧ください。
http://rosamala.exblog.jp